身辺整理での注意点は?タイミングや手順を知ってスムーズに進めよう!
https://www.cummer.org/column/pre-departure/organize-yourself.html身辺整理と聞くと、少し重く捉えてしまう人もいるかもしれません。しかし断捨離と考えるとどうでしょうか?とても身近になるはずです。家族に迷惑をかけないためだけでなく、自分自身も必要な物と不要な物を区別できる良い機会となるでしょう。そこで今回は、身辺整理での注意点やタイミング、手順などを詳しく紹介します。
身辺整理とはどういうこと?始めるタイミングは?

「身辺整理」という文字だけ見ると、なんだかマイナスなイメージに捉えてしまう人もいるかもしれません。しかし身辺整理は、若い人でも高齢の人でも行なう一般的なことです。身辺整理の意味や目的、始めるタイミングなどを紹介します。
そもそも身辺整理とは?
身辺整理とは、身の回りの整理のことです。具体的にいうと、食器や本、洋服などの物を断捨離する意味だけでなく、友人関係や銀行の整理といったお金にまつわることも含まれます。つまり、自分を取り巻く環境にあるも物すべてと捉えて良いでしょう。
身辺整理を始める目的と心理
身辺整理を始める目的は、断捨離の意味合いと生前整理の意味合いが含まれます。断捨離は、自分が暮らす環境を整えるためであり、生前整理は万一のときに、残った家族に負担がかからないようにという目的に分かれるでしょう。身辺整理をする心理は、「不要な物を捨ててすっきりしたい」「片付けが楽になるように」「昔の物は捨てて新しい人生を歩みたい」「万一のときに掃除などで家族に迷惑をかけたくない」などさまざまです。
身辺整理はいつ始めるものなの?
身辺整理を考えるのは、どのような年齢の方でも構いません。例えば若い年齢の方では心機一転したいときに身辺整理を考える人もいるでしょう。年齢が上がってくると、終活を知りその一環として身辺整理を行なう人が多いです。その他には、自分の体調に不安があるときや、親戚や友人が病気になった話を聞いたときなども考えられるでしょう。また、結婚や退職など人生のビッグイベントを1つのタイミングとする人もいます。
身辺整理の具体的な内容とは?どんなことを整理する?

身辺整理といっても具体的にどんなことをするのか、何を整理すれば良いのか疑問に思う人もいるはずです。ここでは、身辺整理の具体例を一部紹介していきます。身辺整理を始めようかと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
不用品の整理
まず一般的な身辺整理は、物の整理です。家にある物の中から、不用品と必要な物を分類していきましょう。その際には写真やアルバム、ビデオ映像、子どもが学校で制作した物など思い出の品もたくさん出てくるはずです。どんな物もまずは「いる」か「いらない」、「わからない」に直感的に分別していくのがおすすめ。分別してからじっくり考えていくと、時間効率も良いでしょう。
財産関連の整理
財産管理は、相続のときに家族に迷惑をかけてしまう項目でもあるので、事前に整理しておくことをおすすめします。財産をたくさん持っている人の中には、銀行や信託銀行、証券会社などさまざまな金融機関と取引している人もいるはずです。また最近は、ポイントが付与されるからと、クレジット機能付きのカードをあちこちで作っている人もいます。
今一度必要な金融機関を選び直し、普段使っていないクレジットカードなどがあれば、解約しておくと良いでしょう。整理ができたら、「どこの金融機関と取引がある」などをエンディングノートにまとめておいたり、家族に伝えたりしておくとわかりやすいです。
人間関係の整理
人間関係の整理というと、冷たい印象を持たれるかもしれません。しかしここでいう人間関係の整理とは、「誰が相続人になるのか」「万一のときに連絡してほしい人は誰か」などをピックアップすることです。もちろん、不要な交友関係を断つというのも人間関係の整理に含まれるので、身辺整理をする際に検討するのも良いでしょう。たとえば、離婚や再婚を繰り返していた場合、今の家族には伝えていないものの、前の結婚のときに子どもがいる可能性もあります。残った家族はその事実を知らないのですから、相続手続きの際に手間がかかるかもしれません。
パソコンなどデータ関連の整理
最近は紙よりもパソコンやスマートフォンの中に、情報を残している人が多いはずです。またSNSやブログをしている人もいるでしょう。万一亡くなった場合、手続きをしなければずっとアカウントは残り、アカウントの乗っ取り被害にあう可能性もあります。
そうすると、自分の知らないところで、過去の写真や情報が流出する恐れもあるので、データで保存するのは便利ですが、ある程度整理しておいた方が良いでしょう。また自分の死後、家族がデータ整理できるように、アカウントを共有したり情報をノートなどに記したりするのもおすすめです。
身辺整理をスムーズに行なうための手順とは?

身辺整理は、始めると止まらなくなる人がいます。また、懐かしい物が出てきたり写真を見返したりしていると、時間だけが過ぎて、身辺整理が進まない人もいるでしょう。そこで、身辺整理をスムーズに行なうための手順を考えました。
日程を決める
ダラダラといつまでも身辺整理をするのは非効率です。まずは日程を決めましょう。「いつまでに」「どの部屋の」「この部分を」片付けるといった具合に、こと細かく決めるのがおすすめです。整理する場所は、「この部屋を片付ける」と広く決めるよりも、「この棚を片付ける」などピンポイントに決めた方が、モチベーションも下がらず良いでしょう。
必要な物と不要な物を分別する
日程を決めたらその日程にしたがって、身辺整理を始めていきます。必要な物と不要な物とを分別していきましょう。その際に注意してほしいのが、自分は不要だと思っても家族にとっては必要かもしれないということです。自分の物以外で迷ったときは、不要と決めつけず家族に判断を仰ぎましょう。
誰と身辺整理をするか
身辺整理を誰と行なうのかも重要です。身辺整理では身の回りのありとあらゆる物を片付けるので、「内容を知られてもOK」むしろ「知っておいてほしい」という人を選ぶでしょう。そのため、自分にとって大切な人が見えてくるかもしれません。身辺整理は1人でもできますが、大きな家具や広い部屋を整理するときには、誰かと行なった方が、効率が良い場合もあります。
また、先ほども紹介したように、必要な物か不要な物かを判断するには、家族がいた方がわかりやすいときもあるでしょう。
身辺整理の方法を考える
必要な物と不要な物を分別したら、どのように処分するのかを考えなければなりません。方法としては、捨てる・譲渡・売却となるでしょう。個人で身辺整理することもできますが、「面倒」「物が多い」「どのように片付けたら良いのかわからない」という人は、業者に依頼するのもおすすめです。この部分は自分で行なうが、こちらは業者に任せるといった方法をとっても良いでしょう。
エンディングノートの作成
身辺整理を終えたときには、捨てようか迷った物や、家族に伝えたいことがある人もいるはずです。そういった場合は、終活で用いられるエンディングノートに記しておくと良いでしょう。エンディングノートには、遺言書のような法的拘束力はありませんが、連絡してほしい友人や取引先銀行、相続人などを記しておけば、自分の意向として判断してもらえるはずです。残った家族が、相続手続きなどで困らなくて済むというメリットもあります。
身辺整理での注意点は?捨てすぎに気を付けよう

身辺整理をすると、夢中になりすぎてあれもこれも不要な物に見えてくる人がいるはずです。また業者の選定や作業によるトラブルなども考えられます。ここでは、身辺整理での注意点を考えていきましょう。
捨てることに夢中にならないで!
身辺整理をし始めると、物が減り、きれいになることに満足感を得て、捨てすぎる人がいます。中には、必要な物までも捨ててしまうケースがあるようです。捨てることに夢中にならないように注意しましょう。一例ですが、アルバムを物として捉えてしまい、部屋に置きたくないと考えるのであれば、デジタル化して保存しておくなど、捨てずに保管する方法も考えておくと安心です。
悪徳業者に注意しよう
身辺整理を始めようと思ったものの、荷物やゴミが多くどこから手を付けたら良いのかわからないという人もいるでしょう。そういった方は業者に依頼するのもおすすめです。ただ業者の中には、見積もり以外にオプションという口実で請求額をかさ増ししたり、相場よりも高い価格設定にしていたりする場合もあります。周辺エリアや業界の相場を調べ、資格や免許などを提示している業者を選びましょう。
また、事前にいろいろと質問した上で、丁寧に対応してくれる業者かどうかもチェックポイントです。
作業による騒音トラブル
身辺整理に夢中になりすぎると、昼夜を問わず没頭する場合もあります。夜間になっても片付けをしていると、騒音が近所迷惑となる可能性もあるでしょう。また、ゴミを捨てる際や業者に依頼した場合に、トラックが頻繁に来たり公道をふさいだりすると、これもまた他の人に迷惑をかけてしまいます。自分がされたらどう思うのかを考え、周囲に気を配りながら作業しましょう。
まとめ
身辺整理は年齢を問わずでき、流れやコツをつかめばスムーズに行なえます。身辺整理をきっかけに、何か新しい1歩が踏み出せるかもしれません。終活のためとこだわらず、日ごろから少しずつ身辺整理をしておくと良いでしょう。
汚部屋ってどこから?レベルごとに部屋の状態と片付け方法を紹介!
https://www.cummer.org/column/trashhouse/level.html汚部屋とはどこからの状態を指すのでしょうか?今回は、一般的に汚部屋だと判断される状態をレベル順に、片付け方法と合わせて紹介します。人によって、汚れに対する感じ方は異なります。私の部屋は汚部屋かも?と気になっている方や、部屋を掃除したいけど手を付ける方法が分からないと思っている方は必見です!
レベル1:集中して片付けると他人も招待可能な部屋になる

散らかってはいるけれど、一般的に汚部屋と言われることは少ない状態の部屋をレベル1としてご紹介します。レベル1に該当する部屋は少し時間をかけて片付けると、他人を招いても恥ずかしくない部屋になるでしょう。
物やゴミが散らかっているが短時間で片付けられる
レベル1の部屋は、以下のような特徴があります。
主に汚れが中心で、ゴミが捨てやすく、片付けるポイントも限られています。
- 洋服などが散乱している
- ペットボトルや弁当の空容器など軽いゴミが少量ある
- ゴミは袋に入れてまとめてある
散らかってはいるものの、頑固な汚れなどが少ない場合が多いため、汚部屋とは判断されにくいでしょう。収納スペースも整えられており全体的に所有物が少ない場合は、より短い時間で部屋の中を片付けられます。汚れ度合いは低く、普段の取り組みや心構え次第では、汚部屋になりにくい状態です。
ゴミをきちんと捨てて物の定位置を決めておこう
レベル1の状態は、ゴミを処理して物品を収納することが必要となります。軽度の汚れはありますが、少し集中して掃除をするとキレイになる部屋です。自由な時間が作れる休日などを利用し、部屋全体を片付けてみましょう。普段からゴミの収集日をチェックして忘れないようにゴミを出す、物品の定位置を決めて使用後は元に戻すなどを習慣づけると、見違えるような空間になる可能性があります。1日の中で掃除タイムを設ける、お気に入りの収納グッズを取り入れるなど、片付けやすい雰囲気を作ることもおすすめです。
レベル2:大型の物や食べ残しなどが散乱している

レベル1よりも、汚いレベル2はどのような状態か確認してみましょう。レベル2は汚部屋寸前であるため、自分の部屋が近い状態であれば掃除方法を参考にして、早急に対処してください。
ゴミが部屋に散乱し常にホコリが舞っている
レベル2の部屋は、以下のような特徴があります。
- 床だけではなくベッドにも物品が散乱して万年床である
- ダンボールなど大型のゴミが放置してある
- 散らばる物品の中に食べ残しや飲み残しが隠れている
居住スペースが占領されているため、キッチンをはじめとする別の部屋への移動が億劫となり、ときには腐敗したゴミが発見されることもあります。「ゴミを片付けて布団を干さなくちゃ……」と思いながらもすぐには掃除ができず、汚部屋への道を突き進んでしまうことが多いケースです。
もったいないから取っておきたいという気持ちを封印
汚部屋の一歩手前であるレベル2は、掃除方法を工夫すると自力でも片付けられるでしょう。部屋の中にゴミを集める場所を作り、明らかな不要物を分別しながらまとめてみてください。ダンボールや着ない洋服など、いつか使うかもという気持ちのこもった現状では必要ない物品も部屋に残されている場合が多いため、思い切って処分することがおすすめです。
汚部屋にならない部屋作りには物品を増やさないことがポイントで、もったいないと感じやすい人は物品の断捨離を定期的に行うなど、少し考え方を変える必要があります。また、普段からどうしても欲しい物品があれば、代わりに別の何かを捨てるというクセをつけてみましょう。
レベル3:部屋に足の踏み場がほとんどない

どこからが汚部屋かと問われると、レベル3程度からと判断されるでしょう。1度に片付けることは難しいため、掃除の始め方やコツを掴んで、少しずつキレイな状態に戻していきましょう。
ありとあらゆる物が散らかり床も見えない
レベル3になると、以下のような特徴があります。
- 散乱した物品やゴミで床がほとんど見えない
- ほぼ毎日探し物をする
- 見るだけでうんざりする
何かを踏まなければ歩けず、掃除をしようという気もなくなるほど散らかっている状態がほとんどです。また、テレビのリモコンや届いた郵便物など、必要な物品をなくすことが増えます。大量のゴミなどから探し物を見つけ出すことは困難となるでしょう。
必要な物を探し出すことからスタート
一旦汚部屋になってしまうと、あまりの散らかりように掃除をしようという気も起らないかもしれませんが、少しずつでもキレイにするような取り組みが必要です。散乱した部屋の中から必要な物品をピックアップしながら、おおまかに不要物と分別してみてください。収集日が多いゴミから処分していくと部屋が片付きやすいため、可燃やリサイクルプラなどを中心にまとめていきましょう。朝のゴミ出しは忘れがちになるため、可能であれば夜間にゴミを出すことも検討してください。
レベル4:窓が開かずベランダに出られないほど散らかっている

レベル4になると、1部屋だけではなく家全体に汚れが広がっていることが多いでしょう。友人や家族に手伝ってもらいながら片付ける方法もありますが、場合によっては清掃業者へ片づけを依頼しなければならないかもしれません。
部屋中に物があふれゴキブリなどの害虫が発生している
レベル4の特徴は、以下のような特徴があります。
- 部屋の中で身動きが取れないほど物品やゴミが散乱している
- 掃除をするにも窓を開けられない
- ベランダや他の部屋などにゴミをまとめられない
使わなくなった物品を大量に保管していたり、長期間に渡ってゴミ出しを怠っていたりして、個人では手を付けることが難しい状態の汚部屋になっているでしょう。レベル4まで到達すると、ゴミを媒介として悪臭や害虫が発生することがあるため注意が必要です。
個人での掃除は難しくプロに頼むことがおすすめ
部屋の中に害虫が発生すると、気持ち悪いだけでなく健康を害する恐れもあるほか、放置していると近隣トラブルにも繋がる可能性があるため、業者に掃除をお願いするなどして早急に汚部屋を片付けましょう。自分ではもったいなく感じて捨てられない大量の物品を処分してもらえる、複雑なゴミの分別もしっかりと行ってもらえることなどが、清掃業者に部屋の片付けを頼むメリットです。
業者によっては、清掃後の部屋をクリーニングしてくれたり、キレイな部屋をキープするコツを教えてくれたりすることもあります。お金はかかりますが、掃除が苦手な人にはうれしいポイントです。
プロに頼んだときの掃除内容とは

掃除のプロ集団である清掃業者は、ゴミの適切な除去や清掃はもちろん、部屋の脱臭などさまざまなサービスを行っています。汚部屋となってしまうと部屋にカビなどが染みついている場合も考えられ、取り除けない場合は清掃業者にフローリングや壁紙などの張り替えを依頼できます。また、不用品の回収や買取まで行ってくれるため、「高値が期待できるコレクションを所有していたはず…」「大量の物品を処分する方法が分からない…」という悩みがある方にもおすすめです。
業務内容に応じて細かく金額が設定されているので、個人では太刀打ちできないレベル4の汚部屋はもちろん、レベル1のような汚部屋とは言えない場合でも清掃業者に依頼できます。間取りや部屋の状態に応じて金額が異なるため、部屋の片付けを依頼したいときには、まず清掃業者に電話やメールなどで状況を相談し、見積もりを出してもらうと良いでしょう。
まとめ
部屋の汚れに対する感覚は人によってさまざまで、自分では汚れていると思っていなくても、一般的には汚部屋と言われるレベルである場合があります。部屋を汚さないためには、「ゴミ出しを忘れていた」「使う予定で残していた」など、物品が蓄積するきっかけを作らないことがおすすめです。部屋の汚れ具合によっては自ら清掃する以外に、お金をかけて清掃のプロに片付けを依頼することも良いでしょう。
実家の売却は何からはじめる?不用品の処分法や手順を分かりやすく解説します!
https://www.cummer.org/column/estatesale/home-sale.html実家を売却するときの方法について分かりやすく解説していきます。売却する上ではいくつかの手続きが必要ですが、順を追って対応していけば少しずつ肩の荷はおりていくでしょう。また不用品の処分など、場合によっては専門業者を上手く頼ることで解決することもあります。実家の売却に迷ったときはぜひご一読ください。
実家を売却すると決めたらはじめに考える3つのこと

相続した実家の売却を決めときに、大きな山場となるのは「名義変更」「遺品整理」「売却査定・契約」の3つです。それぞれの作業に対して個別に動くこともできますが、まずは土地勘のある不動産会社に査定依頼の連絡を入れるところから始めると、全体の相談に乗ってもらえることも多いでしょう。また、予算によっては、相続人自身が行動することで費用を抑えられる作業もあります。まずは全体の流れとそれぞれのポイントについて確認してみましょう。
実家を売却する手順その1:名義変更を行おう

実家を売却する際には「登記簿謄本(とうきぼとうほん)」と呼ばれる相続した不動産の土地と建物の所在地や面積、所有者などが明記されている書面の名義変更を行いましょう。登記簿謄本の名義変更は義務ではありませんが、所有者が不明確な不動産は売却しにくいと考えられているため行っておいたほうが無難です。そのため、相続が発生したら、以下の3つのポイントを確認しておきましょう。
ポイント1.名義変更は実家がある地域の法務局で行う
土地は大きなお金と結びつくことから、市区町村の役所ではなく、地域の法務局が管理しています。そのため名義変更を行うときは、実家のある地域を管轄する法務局に出向き申請を行いましょう。各地域の法務局の所在地は、公式ホームページから一覧で調べることができます。原則、名義変更は相続した本人が行う必要がありますが、委任状があれば代理人に申請を依頼することも可能です。
相続による名義変更を行うときの費用は約10~20万円が目安だといわれています。
ポイント2.相続の仕方によって必要な書類が変わる
名義変更に必要な書類はいくつかありますが、実家をどのような形式で相続したかによって提出する書類の種類が変わります。遺言によって相続した場合は「遺言書」と遺言書を確認する際に家庭裁判所を介したことを証明する「検認調書」も必要です。また遺言書がなく、法定相続や遺産分割によって相続した場合は「相続人の印鑑証明書」と「遺産分割協議書」が必要な書類です。自身の申請に何が必要かを詳しく知りたい場合は、実家のある地域を管轄する法務局に問い合わせてみるとスムーズでしょう。
ポイント3.提出書類など不明点は司法書士に相談を
実家のある場所が遠方で法務局に出向く時間を割けないなど、相続した本人が名義変更を行えないときには、司法書士に相談すると良いでしょう。また、何世代にもわたって名義変更が行われておらず、実家の所有者が故人ではない場合などはより複雑な手続きが必要になるため司法書士に依頼するほうがスムーズです。知り合いや知人のつながりから司法書士を探すか、日本司法書士連合会などの公式ホームページから依頼することもできます。費用はかかりますが、相続人本人が行う場合にかかる交通費や時間を考慮しながら検討すると良いでしょう。
実家を売却する手順その2:遺品を整理・処分しよう

実家を売却するときには、荷物が一切ない状態で引き渡すことが前提であり、遺品は整理・処分する必要があります。引越しとは違い、家財道具を移す場所がないため、大量の荷物の整理に困る人が増えているのが現状です。荷物の整理や処分については次の3つのポイントを押さえておきましょう。
ポイント1.遺品整理時には売却に必要な書類も探しておく
売却する際には、「実家の購入額が分かる資料」があると税金が安くなったり、土地の境界が明記された「確定測量図」があると後々のトラブルを避けられたりなどのメリットがあります。そのため、相続したときにこれらの資料を受け取っていないときには、実家の片づけを行う際に探しておくと良いでしょう。資料が見つからない場合でも売却は可能ですが、受けられる控除や手続きが変わってくるため、まずは査定を依頼する不動産会社に相談してみると良いでしょう。
ポイント2.仏壇の引越しを行う手配も忘れずに
実家に仏壇があるときには、売却前に移動させる必要があります。仏壇は菩提寺に依頼して「魂抜き・魂入れ」の法要を行うと、引越しさせることが可能です。引越し先が自分の家で、実家の仏壇が大きすぎる場合にはサイズに合った小型の仏壇を購入し、コンパクトに収めると良いでしょう。入れ替えを行い、残った仏壇は「ご供養・お焚き上げ処分」という方法で廃棄してもらうことも可能です。まずは菩提寺に連絡し、手配について問い合わせてみると良いでしょう。
ポイント3.遺品整理は専門業者に頼ることもできる
実家が一軒家で荷物が大量にある場合や遺品の仕分けに迷ったときなどは専門業者に依頼するとスムーズでしょう。専門業者の中には、遺品の取り扱い方に精通した「遺品整理士」の資格を有するスタッフが在籍するところもあり、経験豊富なプロの視点で整理を手伝ってもらうこともできます。いずれは処分するものであったとしても、故人の遺品の扱われ方が心配だという方は、こうした資格も基準にしながら専門業者を探してみると良いでしょう。
実家を売却する手順その3:売却の査定依頼からスタートしよう

実家に限らず、家の売却は不動産会社に依頼するとスムーズに進む場合がほとんどです。そのため、実家の売却を決めたらまずは不動産会社に依頼し、査定してもらうことから始めると良いでしょう。売却の査定や手続きについては次の3つのポイントに注意しましょう。
ポイント1.地元に根付いた不動産会社に相談を
売却の査定は、実家のある地域に根付いている不動産会社に相談することが大切です。土地勘のある不動産会社に依頼することで、実家がある土地の価値を正しく判断してもらえる可能性も高まり、結果として売却額にも影響するといいます。そのため、地元の知り合いや親戚のつながりで紹介してもらえる不動産会社がないか聞いてみるのもひとつの手でしょう。
また、実家のある地域の不動産会社に一括査定を依頼するようなサービスを行う企業もあるため、インターネット上から合わせて確認してみると判断材料が増えるでしょう。
ポイント2.売却までの目安期間はおよそ6ヶ月
不動産会社に査定を依頼し、買主に引き渡しが終わるまではおよそ6ヶ月が目安だといわれています。実家のある場所が売れやすい地域かどうかでも売却までの期間は関わってくるためあくまで目安ですが、ある程度の期間を有すると思っておいたほうが無難です。そのため、名義変更・遺品整理・査定とそれぞれスケジュール立てて行っていくことが大切になります。まずは実家の査定について不動産会社に問い合わせてみることから始めると大きな流れも見えやすいでしょう。
ポイント3.売却までにかかる税金についても理解しておこう
実家を売却するときにかかる税金はいくつかあります。不動産を相続した際にかかる「相続税」や各種契約書や証書などを発行するときに必要な「印紙税」、不動産の売却によって利益が出た場合には「譲渡所得税」もかかります。このほか、売却益が出るかどうかによって支払いの有無が決まる税金もあるため、事前に確認しておくとスムーズでしょう。
実家の購入金額が分かる資料があると税金の控除を受けることも可能です。資料がない場合でも条件が合えば、3.000万円特別控除の適用を受けられる可能性もあるため、支払う税金とともに控除制度についても確認しておくと良いでしょう。
まとめ
実家の売却はさまざまな手続きや各所との相談に加え、遺品の整理も加わるため大きなエネルギーが必要な作業です。まずは全体像を把握した上で、自分が行えるところとプロに相談するところを分けて考えておくと良いでしょう。順を追って作業にあたれば少しずつ負担も減っていきますので、悔いが残らない売却となるよう進めていきましょう。
終活に保険は必要?種類や用意しておきたい金額の目安とは
https://www.cummer.org/column/pre-departure/insurance.html終活で必要なのは身辺整理だけではありません。亡くなったあとには、葬儀やお墓の用意など、費用がかかります。手続きにかかる費用は、相続財産からの相殺はできません。そのため、残された家族に少しでも金銭的な負担をかけないために、終活で保険を検討する人がいます。どういった種類があるのか、金額の相場などを見ていきましょう。
終活にどうして保険が必要なの?目的を知っておこう

終活の際に保険を考える方がいます。どうして終活に保険が必要なのでしょうか?まずは終活に関する基本情報を知り、終活で保険を取り入れる目的について考えていきましょう。
そもそも終活とはどういうこと?
終活とは自分の人生の終わりに関する活動をいいます。これまでの人生を振り返り、思い残していることはないのか、残された家族が困らないように必要なものは準備しているかなど、身辺整理や用意をすることです。
具体的に終活ではどんなことをするの?
具体的には、部屋の片付け、お金や不動産の整理、葬儀やお墓の用意などです。終活の内容は人それぞれで、正解はありません。たとえば、本をたくさん保有している人がいたとします。自分にとっては本が宝物であっても、家族にとっては不要なものと感じているかもしれません。自分に万一のことがあった場合に、家族が本の整理で苦労しないように、少しずつ本好きの方に譲ったり売却したりして、本の数を減らすることも終活になるでしょう。
終活で保険を取り入れる目的は?
終活の中で保険を取り入れる目的は、節税対策や死後に相続人同士が財産争いでもめないためと考えている人もいます。その他には、葬儀費用の準備として保険を用いる人もいるでしょう。保険というツールを使い受取人を指定すれば、お金に名前を付けて自分が希望する人に、スムーズにお金を渡せるからです。
終活と聞くとどうしても死を連想するので、マイナスのイメージを抱く人もいるかもしれません。しかし終活は、これまでの人生の総括を行ない、今後の人生をより良く過ごすための活動ともいえるでしょう。
終活で取り入れる保険にはどんな種類がある?

保険には3つの分野があります。生命保険、損害保険、生命保険や損害保険以外の保険です。目的によって保険の分野が異なります。またこれらは民営の保険なので、公的保険のように加入が義務付けられているものではありません。終活で保険を考える際の参考にしてみてください。
生命保険
生命保険は名前の通り、人の命に関わる保険です。万一のことがあった場合に、保障してくれます。残った家族の生活費や教育費、住居費などに備えられるでしょう。亡くなるまでの期間保障してくれる終身保険や、決まった期間の間だけ保障してくれる定期保険などが有名です。
損害保険
損害保険は、偶然の事故に備えた保険で、事故などの際に補償してくれます。自動車保険や海外旅行保険、火災保険などが損害保険に分類されます。
生命保険や損害保険以外の保険
生命保険や損害保険以外の保険は、いわゆる医療保険やがん保険のことです。病気やケガ、がんになったときに、手術給付金や入院給付金などを受け取れます。
案外費用がかかる葬儀費用!準備しておきたい金額は?

「大きな財産はないから保険は必要ない」「家族に迷惑をかけなければ貯金は残さなくても良い」と考えている方はいませんか?意外とそういった人ほど、保険を考えた方が良いかもしれません。ここでは、死後すぐに必要となるお金について、紹介していきましょう。
平均葬儀費用は196万円!
人が亡くなるとお葬式を執り行い、葬儀費用は残された家族が負担します。2017年に発表された日本消費者協会の「葬儀についてのアンケート調査報告書」によると、平均葬儀費用は196万円となりました。葬儀社によって異なりますが、一般には葬儀が終わってから1週間ほどで葬儀費用を支払います。この時期は、相続手続きが完了していないため、亡くなった方の財産を葬儀費用に充てるのは難しく、残された家族が負担しなければなりません。支払いについては、現金払いやクレジットカード払い、ローンなどを取り扱っている葬儀社もあるようです。
お墓は準備している?
葬儀の次に考えなければならないのが、お墓でしょう。全国優良石材店の会が実施したアンケート調査によると、全国の墓石・墓地購入の平均は、167万円です。お墓を厳密にいうと、お墓の石とお墓を建てる土地に分けられます。それぞれに費用が発生するため、金額も大きくなり、地域によっても違いがあるでしょう。また、お墓を管理していくのにも、費用がかかることを忘れてはいけません。
自宅の整理や処分にも費用がかかる
亡くなった人が住んでいた家や家の整理にも費用がかかります。さらに、賃貸物件に住んでいたのであれば、解約手続きや借りている間の家賃負担も必要となるでしょう。たとえば、亡くなった方は九州に住んでいて、整理する家族は北海道に住んでいるとなると、相続手続きや自宅の整理などに何度も往復することが考えられます。
また、家を処分するには家の中の物も整理・処分しなければなりません。個人でするにしても業者に依頼するにしても、そういった整理や処分に費用が発生するでしょう。
葬儀保険に注目!終活で利用するメリットとは

そこで最後に、「葬儀費用が不安」「少しでも家族にお金を残したい」と考えている人に向けて、終活の際に検討する保険として注目されている葬儀保険について、紹介します。そもそも葬儀保険とはどういうものなのか、メリットやデメリットについてもチェックしていきましょう。
葬儀保険とはどういうもの?
葬儀保険とは、葬儀費用の準備のために作られたもので、少額短期保険に分類されます。少額短期保険は、2006年に始まった比較的新しい保険で、一般に、短期間・少額の金額の引き受けをするので、ミニ保険と呼ばれることもあるようです。「生命保険で良いのでは」と感じる方もいるかもしれませんが、生命保険は通常、残された家族のその後の生活や教育費などに備えたもので、死亡整理のためのお金は考えていません。
しかし、人が1人亡くなった場合、先ほども紹介したように、300万ほどの費用がかかる可能性があるのも事実なので、備えておく必要があるでしょう。
葬儀保険に加入するメリットとは?
葬儀保険に加入するメリットは3つです。
- 比較的加入しやすい
- 保険金の支払いがスピーディー
- 保険料が割安
通常の保険であれば、医師の診断が必要となるケースやこれまでの持病などによっては、保険加入を断られるケースがあります。しかし葬儀保険は、保険金が少額でしかも葬儀費用のために加入する保険なので、審査もさほど厳しくありません。目的が明確な分、保険金の支払いもスピーディーで、年齢が高くなってもリーズナブルな料金設定で加入しやすいと評判です。
葬儀保険のデメリットも知っておこう
葬儀保険のデメリットは、3つあります。
- 契約日から一定期間は適用されない期間がある
- 保険契約者保護機構の対象でない
- 加入条件が厳しくない分支払い不可の場合も
通常の保険にも設定されているのですが、1つ目のデメリットは、葬儀保険にも保険の責任開始期があり、契約後ある一定期間は保険適用されないことです。その期間に万一亡くなった場合は、保険金が支払われないので注意しましょう。
2つ目のデメリットは、保険契約者保護機構の対象でないので、万一保険会社が破たんした場合は契約者が保護されないことです。3つ目のデメリットは、加入条件が厳しくないかわりに、保険金が支払われない免責事由が設定されているケースもあることです。加入前にしっかり約款を読んで確認しておく必要があります。
まとめ
「死」を迎えたらそれで終わりと考えがちですが、残った家族は悲しみの中、葬儀の手配や相続手続きなどに追われ、さまざまな面で費用負担も発生するでしょう。そういった家族への負担を少しでもなくそうとするのが、終活であり葬儀保険です。総合的にコンサルタントしてくれる終活アドバイザーなどもいるので、どういった方法がベストなのか、よく調べて準備していきましょう。
身内が孤独死!発見後の流れから葬儀、後片付けについて解説
https://www.cummer.org/column/estatesale/solitary-death.html近年の家族形態の変化により、1人暮らしをする人が増えています。そこで懸念されるのが孤独死です。身内が孤独死してしまった場合、その後の手続きや葬儀までの流れはどのようになるのでしょうか。遺族としてどのように対応すればいいか、きちんと確認しておきましょう。
孤独死の発覚!その後の対応は

身内の孤独死が発覚した場合、その後はどのような流れで手続きが進んでいくのでしょうか。まずは、孤独死発見後の流れから押さえていきましょう。
孤独死の発見
離れて暮らす身内を訪ねた際に、家で倒れているのを発見し、通報する立場になるケースもあるかもしれません。明らかに亡くなっている場合は、どうして死亡するに至ったのかを把握するため、まずは警察に連絡する必要があります。遺体や部屋の中のものをむやみに移動させてしまうと、何らかの事件性があった場合に疑われてしまったり正しい調査ができなかったりすることもあるため、現場は必ずそのままにしておきましょう。
倒れており動かないけれど亡くなっているかどうか判断ができないという場合は、すぐに救急車を呼び、救急隊の隊員に生死確認をしてもらいます。事件性があると判断されれば、警察を呼ぶ運びになるでしょう。
警察による現場検証
まずは孤独死の原因を確認するため、警察による現場検証や家宅捜索が実施されることとなります。事件性がないと判断されるまで、家族であっても現場である故人の家に立ち入ることはできません。現場検証や家宅捜索の間は、現場にある金品をはじめとするものは一時的に没収される形となることも知っておきましょう。
遺族への連絡と身元確認
身分証明書などにより遺体の身元がはっきりしたら、親子・兄弟・親戚と、故人と血縁の近いところから順に連絡が入ることとなります。近しい親族が見当たらない場合、2親等、3親等まで連絡が受けるといったケースもあるようです。身元が判明するまでの間は、保管庫で安置されることとなり、1泊2,000円程度の安置費用は後日遺族に請求されます。
警察が遺体を引き取る場合・引き取らない場合

孤独死で警察が遺体を引き取るケースと、引き取られないケースの2通りがあります。どんな時に遺体が引き取られることとなるのか、そしてその後はどのような流れになるのか、詳しく確認していきましょう。
警察が遺体を引き取るのは検視のため
検視が必要と判断された場合、警察に遺体が引き取られることとなります。検視とは、医師や検察官などにより身元確認や犯罪性の有無をチェックされることです。病院で死亡した場合は、医師により死亡診断書が発行されますが、以下のような死亡診断書が発行できないようなケースに置いては、検視をしなければなりません。
- 事件性がある
- 孤独死
- 事故死
- 災害による死亡
- 自殺
- 孤独死
結果事件性がないと判断された遺体は医師に引き渡され、死因や死後経過時間を判断、死体検案書の作成という流れです。原則として、遺族であっても検視を拒否することはできません。
遺体が引き取られないのは
遺体が引き取られないのは、病気による死亡だと判断された場合です。自宅で亡くなっていた場合でも、かかりつけの医師により、死亡の原因が持病によるものだと診断されれば、検視は必要ありません。
検視の結果遺体が解剖されるのは
検視の結果、遺体が解剖されるのは、事件性がある場合と死因が不明である場合です。解剖には、以下のような種類があり、孤独死で解剖が行われるのは、どうして死亡に至ったか分からない場合に遺族の承認を得て実施される行政解剖がほとんどです。
- 事件性のある遺体に対する<司法解剖>
- 事件性はない遺体に対する<行政解剖>
身元の確認が取れない、遺体の損傷が大きいといった場合には、DNA鑑定により故人の特定をしていくこととなります。
警察から遺体を引き取るまでは葬儀などはできない
警察による検視が行われる場合、死体検案書が作成されるまで遺体は警察署預かりとなり、遺体を引き取ることができるまで、死亡届を提出したり葬儀を執り行ったりすることはできません。孤独死発見から遺体を引き取るまでの日数は、事件性がなければ半日~数日程度、検視が実施される場合は、10日~2週間程度となっています。DNA鑑定となった場合には、1ヶ月程度となかなか引き取ることができないこともあるようです。
警察からの連絡のあと、遺族がすべき流れは

警察から孤独死の連絡を受けた後、遺族はどんなことをすべきなのでしょうか。孤独死連絡の、その後の流れを見ていきましょう。
警察に出向き説明を受ける
警察署から身内が孤独死した旨の連絡を受けたら、故人の自宅がある管轄の警察署に出向き、死亡時の状況について説明を受けることとなります。身元確認のために、「印鑑」や「故人との関係性が分かる戸籍謄本や住民票」を持参しておくと手続きがスムーズです。
このあと、検視の実施などにより犯罪性がないと判断されてから、遺体の引き渡しとなります。警察の許可なしには、故人の自宅に入ることも貴重品を受け取ることもできません。
葬儀についての打ち合わせ
遺体の引き渡しまでの期間に、葬儀を執り行うのか、それとも火葬のみにするかなど、葬儀についての相談や打ち合わせを進めておきましょう。孤独死の場合の葬儀でも一般的な葬儀と同じく、喪主を決め葬儀を行うという流れです。火葬は故人の住民票のある地区でするのが一般的で、他の地域へ移動して行う場合は運送費用等が発生し別途料金がかかるため、葬儀社としっかり相談してください。
また、葬儀社によっては孤独死の葬儀がお断りされる可能性もあるため、最初から伝えたうえで打ち合わせを進め、トラブルを未然に防ぎましょう。
孤独死の状況次第では専門業者に清掃を依頼
遺体の損傷により部屋が汚れてしまった場合、通常の掃除では対応できないため、孤独死現場清掃の専門業者に依頼する必要があります。死亡して時間が経過している場合、ひどい状況であることも十分に考えられるでしょう。特殊清掃業者が行う作業としては、特別な方法や薬剤による部屋の消臭・消毒などで、会社によっては不要な家財道具の引き取りやリフォーム、家の解体まで行ってくれるところもあります。
賃貸物件であれば、まずは大家さんや住宅管理会社に対応方法を相談してみましょう。警察の入室許可が下りてすぐに特殊清掃、それから遺族の入室という流れがベストのため、早めに特殊清掃業者を選定しておくのがおすすめです。
葬儀後にすべき各種手続

葬儀が終了しても、それで終わりではありません。葬儀終了後の手続きについて見ていきましょう。
葬儀終了後にする各種手続き
葬儀が終了した後に故人の契約していた、公共料金や保険、年金などの解約や名義変更の手続きをする必要があるでしょう。この他にも、インターネット回線やプロバイダ、NHK放送、携帯電話、クレジットカードなどの契約があった場合、解除の手続きが必要になります。故人宅に届く明細書や契約書、通帳、家計簿などを確認し、故人の契約状況をしっかり確認しなければなりません。
不明点があるなら遺品整理業者に頼ろう
故人がどんな生活をしていたか把握していない場合、全ての契約を探るのは大変です。故人の契約状況が分からない場合は、遺族に代わって遺品の仕分けや片付け、処分、買取などを行う遺品整理業者を頼るのもいいかもしれません。遺品整理の際に領収書など、契約に関わると思われるものを探し出してくれるため、あとは遺族で契約解除の手続きを進めるだけ。特殊清掃業者が遺品整理業を行っているケースもあるため、併せて依頼するのもいいでしょう。
遺品整理業者の選び方は
普段あまりかかわることのない遺品整理業者は、どんな基準で選んだらいいのか分からないこともあるでしょう。中には遺品を不法投棄したり高額な請求をしたりする悪徳な業者も存在するため、慎重に見極める必要があります。遺品を大切に扱ってくれる遺品整理業者を選ぶため、以下の点をチェックしましょう。
- ホームページの分かりやすさ
- 口コミ情報
- 電話対応の雰囲気
- 訪問見積もりの有無
- 見積書の作業内容と料金が明確か
- 追加料金についての記載の有無
いくつかの会社に見積もりを依頼し、比較検討するのがおすすめです。
- <廃棄物の処理>一般廃棄物収集運搬業許可
- <遺品の買取>古物商許可証
- <形見分けなどの配送(郵送)>一般貨物自動車運送事業許可
など、業務に必要な許可や届出をしているかどうかもチェックしておきましょう。
まとめ
一人暮らしの身内がいる場合、孤独死のリスクは年齢を問わず付きまといます。突然の訃報に気が動転する中、たくさんの手続きを進めていくのは肉体的にも精神的にも大変です。親族はもちろん、特殊清掃業者や遺品整理業者など、外注できるところはできるだけ業者を頼り、最小限の負担で進めていけるといいのではないでしょうか。
収納テクニックで暮らしやすさ倍増!部屋別のおすすめ収納を伝授
https://www.cummer.org/column/trashhouse/storage.htmlキレイに整理整頓された部屋は、快適な生活の第一歩。収納を工夫するだけで、すっきり見せることができるだけでなく、スペースの有効活用ができたり使い勝手が良くなったりと、毎日の生活にも大きな影響を与えます。今回ご紹介する収納テクニックを活用して、家に合った収納の仕方を検討してみましょう。
料理のしやすさが段違いに!キッチンの収納テクニック

まずご紹介するのは、食品や食器、調理器具など、たくさんのものであふれるキッチンで使える収納テクニック。ものが多いため乱雑になりがちなキッチンをスッキリ整頓することで、ストレスなく料理をすることができるでしょう。
【冷蔵庫収納】事前に定位置を決めれば取り出しやすさもアップ
冷蔵庫収納のポイントは、食品の種類ごとの定位置を決めておくこと。どこに何があるか分かれば、取り出すときもスムーズで、ない食品も一目で分かるため効率的です。タッパーやボックスに入れて収納する際は、必ずラベルをつけ、何が入っているかがすぐに分かるようにしておきしょう。いちいちラベルをつけるのが、面倒なら透明なタッパーを使うのもおすすめです。小物収納にぴったりのドアポケットはごちゃごちゃしやすいため、紙コップを使い立てる収納にすると取り出しやすくなります。
【食器棚収納】トレイやラックを活用してスペースを使いこなす
食器棚は、使用頻度が高いものから、中段→下段→上段の順に収納していくのがおすすめです。
- 上段:重い大皿など使用頻度の低いもの
- 中段:使用頻度が高いもの
- 下段:来客用の食器や特定のメニューに使う使用頻度の低いもの
食器棚の奥に入れたカップやグラスは取り出しにくいため、取っ手付きのトレイなどに乗せ、サッと引き出せるようにしておきましょう。食器もたくさん重ねると使いづらくなるので、重ねるのは1~2種類まで。食器棚の高さ調節ができない場合は、コの字になったワイヤーラックなどを活用し空間を仕切ると、空間を有効活用できるうえ、取り出しやすさがアップします。急須と湯呑など、一緒に使うものは近くに収納するのもポイントです。
【シンク上】取り出しやすさを意識した収納を
高い位置にあるシンク上の吊り戸棚収納は、出し入れのしやすさが重要になります。吊り戸棚収納は、奥に収納したものの管理がしづらくなってしまうため、取っ手つきのかごやファイルボックスを活用し、ワンアクションで出し入れできるようにしておきましょう。何が入っているか一目で理解できるようラベルをつけ、それ以外のものは入れないようにしてください。
吊り戸棚の下に、DIYで棚を作ったり差し込むタイプの収納アイテムを使ったりして、さらに収納スペースを作るのもいいでしょう。吊り戸棚の下のスペースを有効活用することができます。
【シンク下】フライパンは重ねるよりも立てる収納
鍋やフライパンなどの調理器具を収納することの多いシンク下は、使う頻度の高い鍋は手前に、頻度の低いものは奥に収納するといいでしょう。鍋はコの字ラックやシンク下専用のラックなどを使って、立体的に収納するのがおすすめです。フライパンを横に重ねるとかさばるうえ取り出しにくくなってしまうため、書類ケースなどを使って立てる収納にすると省スペース。調味料を入れる引き出しは、調味料が倒れないよう短い突っ張り棒やファイルケースで固定。扉の裏側にワイヤーラックなどをつけ、ラップやフタなどを収納できるようにするのもいいかもしれません。
細々したものが集まる…リビングの収納テクニック

続いてご紹介するのは、細々したものが集まるリビングです。家族がくつろぐリビングは、いつでもキレイにしておきたいですよね。収納テクニックを活用して、散らからないリビングを叶えましょう。
リビングでの過ごし方から必要な収納を検討しよう
リビングでの過ごし方は、
- リビングでは食事とテレビのみ
- ダイニングテーブルで仕事や勉強をする
- 毎日のメイクはリビングで
- 週に1度アイロンかけ
などというように、人それぞれ異なるため、リビングに収納すべきものも、過ごし方によって変わります。まずはリビングでの過ごし方を思い返し、使用頻度の高いものをピックアップ。それらの収納場所が定まっているかを確認してみましょう。使う場所に収納することで、動線がスムーズになるはずです。リビングでほとんど使っていないものが近くに収納されているなら、収納場所を見直すのもいいかもしれません。
リビングで散らかりがちなものを見極め、定位置を用意!
リビングに何を収納するかを決めるには、
- いつもプリントや手紙、筆記用具がテーブルに散乱
- 読みかけの雑誌がソファに置きっぱなし
- 脱いだパジャマが夕方もそのまま
というように、まず散らかりがちなものをピックアップすることからスタートです。散らかりがちなものは、リビングで使う頻度が高いのに置き場がない可能性があるでしょう。ちょっとした小物は、収納棚の中にかごやボックスを用意し、収納できる定位置を確保しておくのがおすすめです。ボックスごとにジャンルを分け、ラベルで家族みんなが分かるようにしておきましょう。書類は家族それぞれ必要なものが異なるため、家族別のファイルボックスを用意しておくことで、紛失を防ぐことができます。
一時置き場を用意してスッキリさせる
リビングに一時的にものを置けるかごやボックスを用意しておくのも、リビングをスッキリさせるのに効果的です。リビングでよくあるのが、持ってきたものを一時的に置き、数日ないしは数週間そのままになっていること。それの積み重ねがリビングを乱雑にしているケースも少なくないでしょう。一時置き場にするかごやボックスは、インテリアに合わせたおしゃれなものにするのがおすすめです。
狭いのに必要なもの多数!洗面所の収納テクニック

洗面所は狭いのに必要なものが多く、散らかりやすい場所のひとつです。誰に見られても恥ずかしくない洗面所収納をご紹介していきます。
【洗濯機】洗濯機上は収納スペースに
狭い洗面所のスペース有効活用のために、まず押さえるべくは洗濯機上です。作り付けの収納がない場合は、棚を設置したりランドリーラックを活用したりして、収納スペースにするといいでしょう。突っ張り棒1本を渡し洗剤のボトルをかけたり、ハンガーをかけたりと、突っ張り棒を活用するだけでも、収納箇所を増やすことができます。突っ張り棒を2本渡し、そこに断熱効果もあり気軽に手に入るプラダンを突っ張り棒にぐるりと巻くように設置して棚を作る簡単なDIYもおすすめです。
タオルや洗剤など、収納したいものに合わせて、洗濯機上収納を検討してください。
【洗面台】吊り下げ収納で衛生的に!
汚れが気になったときにこまめに掃除したい洗面台は、吊り下げ収納がおすすめです。物をいちいち避けなくてもサッと掃除することができるため、キレイな状態を保ちやすくなるでしょう。コップや歯ブラシ、石鹸など、フックなどを使って吊り下げることで、嫌なぬめりも防止することができます。歯ブラシホルダーやせっけんホルダーなど、吊り下げ収納に使えるアイテムも多数登場しているので、まずは洗面所に置いておきたいものをピックアップし、収納方法を考えてみるといいかもしれません。
【洗面台下】ラックやボックスなどを活用して使いやすくまとめる
洗面台下には排水管があるためデッドスペースが生まれ、スペースをしっかり活用するのが難しい場所です。コの字ラックや引き出しボックスなどを使い、縦のスペースを有効活用するのがいいでしょう。奥行に合わせてケースのサイズを選び、ジャンル別に分けて収納すると、スッキリ収まります。突っ張り棒2本を手前が低く奥が高くなるよう排水管を避けて渡し、そこにケースを引っかけるように設置するのもおすすめです。何が入っているか一目で分かり使いやすいうえ、空間の有効活用にもつながります。
洋服に布団……何となく押し込んでない?クローゼット・押入れの収納テクニック

押入れやクローゼットは収納できるスペースが広い分、どこに何を収納するかをしっかり検討しないと、あっという間にごちゃごちゃした空間に!押入れとクローゼット、それぞれの収納ポイントを押さえていきましょう。
【クローゼット】洋服の長さを揃えて下にスペースを確保
クローゼットに洋服をかけるときは、洋服の丈の長い端から順にかけ、下に衣装ケースや引き出し収納などを設置、下のスペースを有効活用しましょう。引き出し収納にトップスなどを収納するなら、重ねるのではなく立てるように収納し、必要なものを探しやすくしてください。ブックスタンドなど仕切りを上手く使うことで、取り出しやすく、ごちゃつきにくくなりますよ。
クローゼットで使うハンガーは、薄いハンガーで統一すると、かけられる洋服の量も多くなります。クローゼットの上は使用頻度の低いものをジャンル別に分けて収納しましょう。
【クローゼット】隅のデットスペースも有効活用して
クローゼットの隅のデッドスペースには、横に突っ張り棒やタオルバー、ワイヤーラックなどを設置することで、ベルトやかばん、ネクタイ、帽子などを収納するスペースになります。扉も隠れたデッドスペースです。扉の中や外にフックをつけ、アクセサリーや帽子、カバンなどを収納することもできるでしょう。
扉の裏にアクセサリーを収納し、鏡をつけておけば、クローゼットで着替えて身だしなみを整えることができて動線を最小限に抑えることができます。
【押入れ】手前と奥を使い分け!
奥行きのある押入れは、手前と奥、左右と、スペースを区切って収納するのがポイントです。手前と奥で収納するものを分けると、より多くのものを収納することができます。奥に使用頻度の低いものを収納し、手前には費用頻度の高いものを収納することで、使い勝手が良くなるでしょう。カラーボックスやケースなどで空間を仕切り、ジャンル別に収納してください。
【押入れ】布団を立てて収納すれば省スペース
布団は横に収納するイメージがありますが、横だと重ねなければならず、かさばってしまいます。収納袋に入れたり縦に突っ張り棒を並べ転倒を防止したりして、縦に収納すれば省スペースになります。収納スペースが足りないなら布団圧縮袋を使い、小さくしてから収納するのもいいかもしれません。
おもちゃや勉強道具があふれる子供部屋の収納テクニック

おもちゃや勉強道具であふれる子ども部屋は、子どもが整理整頓しやすい部屋作りが大切です。子ども部屋の収納ポイントを押さえていきましょう。
子供部屋の収納は子供目線と簡単さを意識
子どもが自分で取り出したり片付けたりできるようにするためには、子ども目線の高さを意識する必要があります。開け閉めなどの動作が多いと、どうしても面倒になってしまうもの。入れるだけ、置くだけなど、できるだけシンプルな動作で片付けができる状態にしておきましょう。また、子どもは分類するのが苦手なので、細かく分ける分類収納は避けておくのがおすすめです。
どこに何を片付けるのかは、子どもと相談して決めるといいかもしれません。
カラーボックスなどを活用し成長に合わせて収納を変化
おもちゃ箱や絵本棚など、子ども専用の収納アイテムも多数販売されていますが、子どもに必要なものは数年単位で変わります。使い方が決まったものよりも、カラーボックスなど汎用性のある収納アイテムを選び、成長に合わせて使い方を変化させていけるものがおすすめです。
まとめ
整理整頓された部屋をキープするためには、まずものの定位置を決め、使ったら戻す習慣をつけることが大切です。スッキリ見えることはもちろんのこと、ちょっとした手間をグッと減らすことができるはず。生活しやすい住環境を目指して、自分の家の収納を見直してみてはいかがでしょうか。