
「気づいたら部屋にゴミがたくさんたまっている」ことはありませんか?誰しも経験があるかもしれませんが、ゴミのたまり具合が度を超すと、それはゴミ屋敷化の1歩であり、汚部屋になってしまうケースもあります。今回は、汚部屋の方が落ち着くと感じる心理をひも解き、改善するにはどういった方法があるのか考えていきましょう。
そもそも汚部屋とはどんな状態を指す言葉?

「汚部屋」の意味は、読んで字のごとく汚い部屋のことです。単に散らかっているという程度ではなく、床が見えないほど物がある状態だったり、何ヵ月も掃除をせずゴミが山積みになっていたりするような状態を指します。普段なら掃除をこまめにしているような人でも、ちょっとしたきっかけで汚部屋の住人になることもあるため、注意しておきましょう。
どうして汚部屋やゴミ屋敷化するの?

ここでは、どうして汚部屋化やゴミ屋敷化するのかを考えていきます。部屋が散らかりやすい人にありがちな行動を紹介しますので、自分に当てはまらないかチェックしてみてください。
ゴミ出しが面倒
汚部屋になりがちな人あるあるが、ゴミ出しを面倒と思ってしまうことです。「あまりゴミがたまっていないから次回の収集日にしようかな」や「今日はなんだか疲れているから次回まとめて出そうかな」と考えることが多い人は要注意。気づかないうちにゴミがたまって、最終的には、部屋に占めるゴミの割合が大きくなるケースもあります。
使った物をすぐに片付けない
「また使うかもしれない」や「あとで使うから」と思って、使った物をすぐに片付けず、テーブルや床に置いたままになっていませんか?使った物を元の位置に片付けるのは、掃除の基本です。すぐに片付ける習慣をつけておかないと、元の位置に戻すという簡単な作業でさえも面倒に感じるようになるでしょう。そうすると、自然とテーブルの上や床に物がたまっていき、結局何がどこにあるのかもわからなくなってしまいます。
物が多い
「痩せたら着られるかも」「何かのときに使うかも」「捨てるのはもったいない」と思うことが多く、実際部屋に物が多い人やなかなか物を捨てられない人は注意してください。物を大切に使うのはとても大切なことですが、時には処分する勇気も必要です。処分できないと、購入するたびに物が増えてしまい、収納できなくなった物で部屋を埋め尽くしてしまう恐れがあります。
汚部屋が落ち着くと感じる心理とは?

汚部屋で生活している人に共通しているのが、汚部屋の方が「安心する」「落ち着く」といった心理です。これまでの生活習慣から汚部屋が落ち着くと感じる人もいますが、冒頭で紹介したように、少し前まで整理整頓できていた人が急に汚部屋を居心地が良いと感じるケースもあります。ここでは、汚部屋が落ち着くと感じる心理について探っていきましょう。
分離不安
分離不安とは、「なんだか寂しい」や「急に不安感に襲われる」、「そわそわして落ち着かない」といった状態です。知らないうちに、ゴミや物を友達のように認識し、ゴミや物に囲まれていないとひとりぼっちになったと錯覚します。これは汚部屋の人だけでなく、部屋の中に小物などをやたら飾っている人にも該当するケースがあるため、自分の部屋はどうなっているか考えてみてください。自分でも気づかないうちに、分離不安の兆候が出ているかもしれません。
とにかく面倒くさい
誰しも疲れていると、どんなことも面倒に感じます。ただ基本的には、疲れがとれると部屋をきれいにしようと考えたり、散らかっている部屋を居心地が悪いと感じたりするでしょう。しかし、「とにかく何もしたくない」「片付けは面倒くさい」と思ってしまう人は、「部屋をきれいにするくらいならゴロゴロしていた方が良い」という感情が勝ってしまうのです。
ストレスを感じている
「人の精神状態は、部屋やその人のカバンの中を見ればわかる」といわれることがあるように、ストレスでイライラしていたり、気持ちがモヤモヤしていたりする人は、部屋もカバンの中も煩雑になるケースがあります。心に余裕がないと、「部屋をきれいな状態に保ちたい」という気持ちがどこかにいってしまい、むしろイライラした気持ちを物に当たって解消しようと思う場合もあるでしょう。
もったいないと感じる
分離不安と同じような考え方ですが、物を捨てるのがもったいないと感じ、捨てずに置いておくことで安心感を得る心理です。いつも多くのストック品を置いており、ストックがなくなってくると不安になる人はいませんか?こういった人も、物を捨てるのがもったいないと感じる人と通じる部分があるため、ストックの品で部屋が散らからないように注意しましょう。
どうやって掃除したら良いのかわからない
物に囲まれると安心感を得られるものの、心の奥底では部屋の掃除をしたいと思っている人もいます。しかしどうやって掃除したら良いのかがわからないために、結局放置しているといったケースもあるでしょう。
汚部屋のままで大丈夫?メリットやデメリットを考えよう

本人が良ければ汚部屋でも良いのでは?と思っている人もいるはずです。ただ、場合によっては、他の人に迷惑をかけることもあります。ここでは、汚部屋のままでいるメリットやデメリットについて見ていきましょう。
汚部屋のままにするメリット
汚部屋のままにするメリットは本人のみです。家族や近所の人など、本人をとりまく周りの人にとっては、汚部屋であり続けるメリットはないでしょう。本人が感じるメリットは以下の2つです。
- 居心地が良い
- 安心する
自分が満足している部屋の環境がずっと続くわけなので、本人にとっては最適な環境で居心地が良く安心できるでしょう。
汚部屋にするデメリット
汚部屋となってしまうと以下のようなデメリットがあります。
- 衛生面の問題
- 健康への影響
- 精神面への影響
- 支出が増える
- 家や部屋を傷める
汚部屋はゴミや物が多く、掃除ができていない状態のため、ほこりやカビが発生しやすくなり、害虫なども寄ってきます。そういったことが影響して家や部屋を傷めたり、ハウスダストによるアレルギーを発症したりなど健康被害が考えられるでしょう。また何事も面倒に感じやる気が起きず、時には散らかっている現状を客観的に見て自分を責めてしまう悪影響もあります。部屋に物があふれていると、どこに何があるかわからず同じ物を何個も買うこともあれば、自分では手に負えず業者に掃除を依頼することもあるでしょう。そうすると、支出が増える可能性もあるのです。
汚部屋を卒業するには?簡単に始められる掃除方法

汚部屋で生活している人の中には、「このままではいけない」「部屋を片付けたい」と思っている人もいるでしょう。最後に、掃除を面倒に感じる人でも簡単に始められる掃除方法をいくつか紹介します。
収納場所を決める
物を散らかさない基本的な方法は、物の収納場所を決めて使った物を元の位置に戻すことです。使った物を放置しているから、テーブルや床に物があふれてしまいます。元の位置に戻す作業を習慣化できれば、意識せずともできるようになるので、少しずつ行動してみてください。
長年使っていない物は捨てる
「2~3年使っていない物は捨てる」など自分なりのルールを決めて、長年使っていない物を捨てましょう。たしかに買った物やもらった物を簡単に捨てるのは、もったいなく感じます。しかし、2~3年使わずに置いていた物となると話は別です。長年使っていないのであれば、今後も使う可能性はかなり低いでしょう。使わない物を置いておくと、新しい物を購入するたびに物が増えていくため、余計に部屋が片付きません。
掃除する曜日を決める
「掃除する日は〇曜日」と決めてしまえば、掃除をしやすくなるでしょう。掃除する日を決めていないために、「明日で良いか」「また今度にしよう」と先延ばしします。曜日を決めた方がその日に集中して行えるので、「掃除は面倒」と感じている人ほどおすすめです。
物を買う場合は収納場所を決めてから
物を購入する際は、収納場所を決めてから購入しましょう。汚部屋の人は、物をため込むのが上手なだけでなく、買い物が好きな人もいます。収納場所を決めないまま買い物してしまうと、「行き場がないまま床に放置する」となりかねません。そうすると、片付かないばかりかどんどん物が増えていくばかりです。
まとめ
汚部屋を好む人の心理をひも解いていくと、誰しも少しは思い当たる節があるでしょう。ちょっとしたきっかけで汚部屋になる可能性があるものの、自分では気づかないこともあります。自分の部屋が自分の精神状態を表すバロメーターと考え、時には客観的に見る時間を作ると良いでしょう。