遺品整理で出た物をきちんと供養したい!どこに頼めばいい?費用はどれくらいかかる?

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遺品の整理をすると故人が大切にしていた物がたくさん出てきます。思い入れのある遺品ですので、「やはり供養をしてから捨てるべき?」と思う方もいるかもしれません。遺品整理時に物に供養は必要か、どのようなところに依頼するのか、供養料の相場などを見ていきます。

遺品を整理するときは供養が必要?

遺品を整理するときは供養が必要?

故人が大切にしていた遺品は、故人の想いが込められているため、供養してから遺品整理を行うと良いとされています。ここでは、なぜ遺品供養をするのか、遺品供養が持つ意味などについて見ていきましょう。

お焚き上げを行って供養する

遺品を供養する場合、社寺や遺品整理の専門業者などでお焚き上げを行い供養することが多いようです。お焚き上げは、故人が大切にしていた物である遺品を焼却し浄火することで魂を天にかえして供養すると考えられています。

写真や手帳などは焼却をして供養しますが、焼却できない物に関しては読経した上で魂抜きをし、遺品の代わりにお札をお焚き上げすることで供養とする場合もあるようです。

必ずやらなければならない訳ではない

遺品を整理する際は、必ず供養が必要という訳ではなく、個人(遺族)の自由となります。遺品の中には故人が愛用していた品がたくさんあり、そのまま処分してしまうのは忍びないと思うこともあるかもしれません。供養することで遺族の気持ちの整理もつけやすくなるでしょう。

故人を見送ろうとする気持ちが大切

遺品整理・供養において最も大切なのは、「故人を想い、見送るという気持ち」です。お焚き上げをせずとも、故人を思い浮かべつつ「これまでありがとう」という感謝の気持ちを持ち、遺品の前で手を合わせても良いでしょう。

遺品は一度処分してしまうと手元には残りませんが、故人を想う気持ちを大切にすることが供養につながります。

遺品を供養してもらいたいときの依頼先&時期は?

遺品を供養してもらいたいときの依頼先&時期は?

ここからは、実際に遺品の供養を考え始めた方に向け、供養の詳しい内容について紹介します。「供養の依頼先は?」「いつ頃供養したら良いのか」といった疑問にお答えしていますので、参考にしてください。

お寺や神社

遺品の供養の依頼先として昔から一般的と考えられているのが、お寺や神社です。僧侶や神主に読経してもらい、供養を行います。遺品の量が少ない場合はお寺や神社に問い合わせの上で持ち込むことが多いですが、量が多い場合は自宅に来てもらい供養できるお寺や神社もあります。

遺品整理・お焚き上げを専門としている業者

最近では、遺品整理や供養、お焚き上げを専門としたサービスを展開している業者があるようです。経験豊富なプロに任せることで、手間が減らせるというメリットがあり、仕事などが忙しい人には最適でしょう。

お焚き上げを専門としている業者には、「お焚き上げだけ」を依頼することが可能です。お焚き上げが標準サービスに含まれていたり、オプションとして実施してくれたりする遺品整理の業者もいます。遺品整理がなかなか進まなくて困っている場合は依頼してみると良いでしょう。

お寺や神社では、合同で供養してくれるところもある

お寺や神社では、さまざまな形で供養を行っています。故人との想い入れが深い遺品の供養であれば、個別供養を選ぶことで、供養の場や時間を通じて故人や思い出とじっくり向き合うことができるでしょう。ほかにも遺品供養を考えているご家族と合同での供養(合同供養)もあります。

時期はいつでもOK。気持ちが大切

故人が亡くなった直後は、葬儀や法事にまつわる手配などでしばらくの間、せわしない日々を送ることになり、すぐに遺品の供養をすることが難しいケースもあります。遺品は故人の想いが詰まっている物ですので、「大切な遺品の供養を後回しにして、ないがしろにしてしまった……」と思うこともあるかもしれません。遺品供養の時期に決まりはなく、「供養しよう」「きちんとお別れしよう」という気持ちが、何より大切なのです。

どんな物を供養してくれるの?

どんな物を供養してくれるの?

実際に遺品の供養を依頼するとなったとき、気になるのが「どんな物なら供養を受け付けてくれるのか?」ということではないでしょうか。こちらでは、供養の可能な品や供養の方法などについて紹介します。

写真や手紙、日記など

写真や手紙、日記、本など、紙製の物であれば、焼却での供養が可能です。種類ごとにまとめるなどして、散らばらないようにしてから依頼を行います。量が多い場合には、依頼先に事前に問い合わせましょう。

故人の衣服やアクセサリーなど身の回りの物

故人の衣服やアクセサリーなども供養が可能です。故人が子どもの場合は、身の回りの物としておもちゃやぬいぐるみなどの供養もすると良いでしょう。

仏壇・雛人形などもOK

遺品整理時、維持管理などの面から、仏壇・位牌を移動させるケースが出てくる可能性もあります。このような場合、移動させたい仏壇・位牌から仏様の魂を一旦抜き(魂抜き)、移動先の仏壇・位牌に魂入れ(開眼供養)を行う必要があります。

また、故人が所持していた雛人形なども処分が可能です。人形は「形代」といって、持ち主の代わりに災厄を引き受けて持ち主を守ってくれる存在ですので、処分する前に「ありがとう」の気持ちを込めて人形供養をすることが望ましいでしょう。

基本的に何でも供養できる

上記で紹介した以外にも、基本的にどんな品物でも供養は可能です。ただし、依頼先によってはお焚き上げできる施設がないなどの理由から、引き受けられない物もあります。事前に一度問い合わせましょう。

違法な物、危険物などはNG

供養やお焚き上げは基本的にどんな品物も受け付けてもらえますが、危険物や違法物は供養できない場合があります。依頼先のホームページなどに「供養できない物」の一覧が記載されていることもありますので、確認してみると良いでしょう。

供養料はいくらくらい?

供養料はいくらくらい?

供養可能な物について理解できたところで、次は気になる供養料についてです。基本的には、供養したい物の大きさや量・依頼先により金額が変わってきますので、参考にしてください。

社寺での合同供養なら比較的負担が少ない

お寺や神社で行われる合同供養であれば、供養料は3千円~1万円前後の場合が多いようです。比較的負担が少ないため、費用を抑えたいときは合同供養を検討しても良いでしょう。

段ボール1箱1万円~くらいが目安

遺品を段ボールなどに入れてお寺や神社などに持ち込む、もしくは郵送する場合は、「段ボール1箱○円」など、数量により供養料が定められていることもあります。

写真や手紙といった細かいものが複数ある、さまざまな種類の遺品をまとめて供養してほしいときに便利な方法です。遺品整理やお焚き上げの専門業者によっては、段ボール1箱を1万円でお焚き上げしてくれるところもあります。料金が明確なので、費用の計算もしやすいですね。

大型の物など・個別供養は数万円かかる場合も……

供養したい遺品のサイズが大きい場合や、焼却できない物の供養には、かかる費用が少々高くなることがあります。焼却を別の専門業者に別途依頼しなくてはならないなど、供養後の処分方法によって金額に差が出ることがあるようです。

また、個別供養の場合は合同供養よりも多くの費用がかかり、2万円~7万円前後が相場となります。

お寺や神社、業者によって供養料が変わるので注意

これまでに紹介した金額はあくまで平均的な相場であり、どのお寺・神社・業者も一律ではありません。事前にどれくらい費用がかかるのかを調べ、自分が納得いく金額を明示してくれるところに依頼するようにしましょう。

まとめ

亡くなった方の想いがたくさん詰まっている遺品……。故人のことを想うのであれば、やはりしっかりと供養してあげたいですよね。遺品供養はお寺や神社などでできるほか、最近では遺品整理や供養を専門とする業者もあります。

後ほど後悔しないためにも、自分の都合に合わせて最適な方法を選び、「やって良かった!」と思えるような遺品供養ができると良いですね。